母の日

毎年母の日が近くなると友人から「今年もお願いできる?」と電話が来ます。
友達夫婦が花屋を営んでいて、年に数回の繁忙期(母の日とお盆とクリスマスなど)には、私の本業がお休みの場合のみお手伝いすることになっているのです。

今年も、快くOKの返事をしました。
朝からカーネーションを1本づつセロハンに入れる作業や、近郊のお宅に配達に行ったり、簡単なアレンジメントのお手伝いをします。

普段とは違った仕事をすることで、自分自身気分転換にもなるし、何よりも可愛らしいお花に囲まれた時間は、お仕事なのに癒されました。
そして、配達先で花束や鉢植えを受け取ったお母さん達が喜ぶ顔を見て、こちらまで嬉しくなってしまいました。

実際、花屋という職業は大変なのだと思います。朝も早く休みも取れず、正直毎日大量に売れるわけではないし、単価も高くはない。
私は友達夫婦が一生懸命頑張っている姿を見て、毎回「私ももっと頑張ろう」を思わされるのでした。

お茶を飲む暇もない位の忙しい週末を終え、帰りにはお礼にと焼肉をご馳走してもらうのも約束。
私の友人は言います。

「母の日は、いつも繁忙期に手伝ってくれる、あなたを産み育ててくれた、あなたの母に感謝するよ!おかあさんありがとう!」
なんだかちょっと意味が違う気がしますが、嬉しかったです。

これから先も、頼りにしてくれると嬉しいなと、心地よい疲労を感じながら思うのでした。

夜行バスに再び母を

若い頃、よく夜行バスを利用して旅行していた私ですから、経験もあり良さも知っていたので母に勧めたことがありました。
「夜行バスだと安く行けるし、静かで快適だから利用したらいいんじゃない?」それは私の本当の気持ちでした。
浮いたお金で何か美味しいものを食べたら良いと思ったのです。
その方が絶対に得。
ところが母は一度もうんとは言いませんでした。
今私も40代になって、母の気持ちが分かるような気がしています。
確かに新幹線などと比較したら、乗車時間も長いですから大変と言えば大変なのかもしれません。
そう思ったのです。
ところが、そうでもないようです。
母の妹は60代ですが、今でも夜行バスを使って色んな所に行っていると言うのです。
それを聞いて、夜行バスを利用するのは若い人だけじゃないんだなと知りました。
母の妹は、凄くアクティブで垢抜けている人です。
そこがまた私の好きな所でもあるのですが、いずれにしてもやはり人生は楽しんだもの勝ちです。
出来る範囲で、失敗を恐れず出来ることをどんどんやっていった方が絶対に得だと思うのです。
今度、母を夜行バスの旅に招待してみようかな。
ふとそんなことを思いました。

定年退職をしてから、どうしても家に引きこもりがちになっているので、たまには賑やかなところに出してみたいと思っているのです。
とは言え、私も自信がある方ではないのでドキドキする。
疲れたら、どこかで休めばいい位の気持ちでチャレンジしてみようと思います。
日本国内の話しですし、きっと大丈夫、何とかなるでしょう。