お酒を覚えたのは大学3年生の時でした。
2年生の時はまだまだ1杯、2敗飲むだけで、さらにペースも分からず、グテグテな自分に飲み会の度、毎回反省していました。
そんな時、飲み方を教えてくれた先輩がいました。
その先輩は、いつも大人の様にじっくりお酒を楽しみ、飲むスピードも非常にゆっくりでした。
そして、みんなで盛り上がる時は盛り上がり、場面に応じて大人な対応をしていた先輩に私はとても憧れました。
なので、その先輩に飲み方を教えてくださいと頼んだのです。
その日、先輩は私に「俺と同じようにお酒を飲んでみて。」と言ってくれました。
飲み会が始まり、みんなで「乾杯~!」と言うと、1口2口ゴクリゴクリと飲む程度でした。
もちろん、隣で座っていた私は同じようなペースで飲みます。
そして、驚くことにすごく食べているのです。
私は同じ量は食べられなかったのですが、やはりしっかりと食事をするように心がけました。
そんな時に私と先輩の間に集合と呼ばれる先輩がやってきました。
いつもこの先輩が来ると私は酔いつぶされてしまいます。
ドキドキしていると、やはり再度乾杯をしてきました。
酒豪と先輩、私は3人で乾杯すると先輩がやはり先ほどのペースで飲むのを止めました。
もちろん私も後に続きます。
その姿を見て、酒豪は楽しくなかったようですが、先輩の楽しい会話に意識がそれたのでしょう。
何も言われずに、その場が終わったのです。
そんな先輩の姿を見て、私は飲むテクニックではなく、人との会話を楽しむテクニックが足りなかったのかもしれないと反省しました。
そして、それ以来、飲むよりも話すことを楽しもうとした私はいつも酔っぱらいを介抱する側になりました。
先輩には今でも感謝しています。